それでも春がきた
全国から、沢山の励ましや贈り物をありがとうございます。
助産院にいらっしゃるお母さんがたと分け合って、ありがたく使わせて頂いています。
昨日から、隣の田んぼでケロケロと蛙の歌が聞こえ始めました。
桜は満開。長命が丘の公園がピンクにけむっているのが見えます。
ホーホケキョと鶯も啼いて、もう誰が何と言っても春爛漫。
セキレイが、助産院の診察室の換気扇に巣を作ろうとがんばっています。
去年は二回もトライしていましたが、結局完成を見ず落下・・・。
同じカップルなのかなあ・・今年はうまく作れるかしら・・。換気扇の電源を切ってセキレイご夫婦の会話に耳を傾けています。
常連の燕尾服の皆さんは、相変わらずの高速飛行で助産院の玄関を行き来しています。
左官の腕はなかなかのもので、うまく泥の家をこさえつつあります。
ツバメが来る家は火事にならないといわれるから、動物の感としてこの建物は安全と診断してくれているのかな。
仙台市への罹災証明書申請届けをしました。5000件以上の申請があり順番待ちだそうで調査に来るのは何カ月も先になるそうです。
駐車場が液状化で数センチ沈下。幸い建物は岩盤までの杭打ちしてあったおかげで、揺れた割には水平を保っています。建具も閉まります。暮らすには支障がありません。
あっちもこっちもヒビだらけの助産院、気に入っていた食器も割れてしまった、いつまでたっても片つかず落ち着かないのが悲しい・・。
毎日の余震におびえつつ、いやがおうにも耳に入る悲しい話、恐ろしい映像・・・。
こんな時でも、春がいつものように訪れるなんて、なんだか不思議な気がするのです。
そんな重たい気持ちにお構いなしに、春は来ました。
おうちがない方も大勢おらるのに、贅沢を言ってはいけない、
津波にも遭わなかった私が、そういつまでも嘆いてばかりでは、いけないなあと思います。
ぐずぐずとへこみながらも、赤ちゃんと妊婦さんと、いつものように過ごす時間に癒されつつあります。